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保育所の民営化について |
平成16年4月28日に宝塚市社会福祉審議会において答申が決定いたしました。
宝塚市においても、市の財政難のため「市立保育所の民営化を実地していく方向で、具体的検討を進めるべきである」と結論づけました。財政難のための民営化、いったい誰のために行なわれるのでしょうか?公立保育所の民営化によって、財政難は本当に解消できるのでしょうか?仮に財政難だとしても、子どもに影響をあたえる公立保育所の民営化は、財政を立て直す施策として本当にふさわしいものなのでしょうか?
一方で、同時期に幼稚園教育審議会で審議された「公立幼稚園の民営化」については、「民営化はふさわしくない」という答申が出されています。公立幼稚園も私立よりもコストがかかっているが、民営化する時の費用や民営化後の運営、子どもへの影響を考えると、メリットはなく、民営化は見送りになったのでした。
さて、保育所民営化問題の答申には5つの付帯条件が付けられました。
(1)民営化にあたっては、情報公開を行い、保護者や市民の意見や要望を聞きながら信頼関係のもとに進めていくこと。
(2)民営化の受け皿は、市場原理を含まない、すなわち株式会社等の参入を排除し、原則をして、社会福祉法人を対象とすること。
(3)引継にあたっては、保育士や保育内容が急に変わるといったことのないよう、「慣らし期間」を設けるなど入所している児童に十分配慮すること。
(4)常に保育サービス、保育水準の維持・向上を図り、評価、チェックする体制として第三者評価の導入を検討すること。
(5)公立保育所間のネットワークを構築し、保育水準の維持・向上を図ること。
私たちはこの5つの付帯条件を十分理解し、市との話し合いをすすめなければなりません。
他市の例ですが、短いの引継ぎ期間で、大好きな先生たちがごっそり入れ替わり、定員も増える。
子どもが「ぼくが言うこと聞かなかったから、先生はやめちゃったの?」と小さい胸を痛めても、辞める理由が説明できない先生たち。
前の先生に出会って、「みんながんばっているよ!」と話す子ども。「楽しい!」ではなく・・・。
私たちはこんな想いを、あえて宝塚の子どもたちに経験させなくてはいけないのでしょうか?他市では、民営化後、たくさんの事故も増えています。子どもに辛い思いやしんどい思いをさせないよう、そして親も保育所職員もしんどい思いをしなくてもすむよう、民営化のことを真剣に勉強し、考え、行政、議員の方々、市民と話し合っていきましょう。
「公立保育所は私立保育所より、運営費が1,5倍もかかっている。民営化したら、公立2ヵ所分で3ヵ所運営できることになる。よって待機児解消もできる」と答申の中で説明されていますが、本当にそうでしょうか?
保育所の運営費の8〜9割は人件費。公立の保育士は公務員のため年齢・経験が上がれば給料も上がっていきます。もっとも、どこの民間企業でも、ふつう、年令や経験があがれば給料はあがりますね。しかし、私立保では、そうではないのです。私立保では、その保育所の規模(子どもの人数)に応じて運営費が出されるので、それを職員数で分け合うことになります。経験があっても、低い給料で働かざるを得ないのが現状です。それでは生活ができないと言う場合は辞めざるを得ません。そのため、公立保育園よりも若くて経験の浅い先生が多くなったり、退職する先生が多かったり、先生の入れ代わりが急激だったりする状況がうまれています。
ベテラン保育士が悪いの???公立を民営化するのは、給料をたくさんもらうベテラン保育士のせい?(給料をたくさんもらっている市の幹部職員はもっと多くいるでしょうにねぇ。)
子育てにはいろんな世代の大人が必要です。
若い保育士は元気いっぱい、子どもと一緒に遊んでくれます。
ベテラン保育士はいろんな視点でしっかり子どもを育て、遊びを組織してくれます。
また、子育ては親育て、子どもが1歳なら親も親業1年生で、分からないことだらけ。
子育てに関して、相談したいとき自分より若い先生ばっかりの場合、言い出しにくいし、もし、思い切って聞けても、先生が答えられない場合もあります。
保育士は素晴らしい職業です。なぜ、低い給与で働き続けなければならないのでしょうか?
保育所の保護者は、保育士や給食をつくってくれる調理士など保育所職員のみなさんに感謝していることがたくさんあります。
保育所に通わせている親は、自宅保育の親より子育てを負担に感じていないという調査報告があります。それは、保育所に子育てを任せているからでしょうか?いえいえ、仕事も家事も子育ても一杯一杯ですが、何時でも保育所の保育士さんに子育ての相談ができ、アドバイスがもらえます。また、子育ての先輩保護者の意見を聞くことも出来ます。送り迎えの時に先生が子どもたちと接している様子を見て、子どもへの関わり方や遊び方を学ぶことが出来ます。親が保育士さんや他の保護者の方と関わることにより、子育てに自信をつけていくことが、子育ての負担感を軽減することにつながっていると思います。
実は、宝塚市の公立保育所には、園庭開放やお話会など、地域の子育て支援を利用している親子が通所児よりも多くいるのです。児童館よりも数が多く、地域の親子が利用するのも便利な公立保育園と経験豊富な保育士を、子育て支援のステーションとして今以上に活用していくことは、「財政難」の中で、これからの子育て支援に有意義な方法ではないかと思います。
「宝塚市では、公立私立(認可園)においては、公立園とほぼ同じレベルの保育を実地している」と、市は言いますが、私立保育所の助成金など保育運営費が削減されていくなか、これからも現状レベルの保育を継続していく事は困難だと予想されます。経営の大半が人件費なのです。考えてみてください、人件費が削られるとどの様なことになるか。
以下に載せてあるのは、ある公立保育所ででた意見や疑問です。
・給食は今ではすべて国産で手の込んだものなのに民営化になるとそこまでしてもらえないの?
・先生がすべて入れ替わる、保育士が少なく手厚い保育が受けられない、雑費などの徴収があるの?
・民間の先生方にかわるとベテランの先生がいなくなり保育の質が下がる、保育内容の継承が難しい、(慣れた先生がいなくなると子どもたちが不安になり、一からやりなおし)、コスト削減のための安保育なの?
・今の先生方(保育者)がかわる、保育の方向性がかわるの?
・保育所をまるごと委託するの?
・経営者がかわるので保育士も方針もかわるの?
・職員の入れ替えが大きい、保育内容がかわる(委託された業者や法人の都合のよいようになるのではないか)、公立保育所・私立保育所・無認可保育所のネットワークが壊れる、営利が目的となってしまうのではないの?
・保育料が値上げになるの?
・保育者の交代、職場が働きにくくなり保育者のレベルが維持できるの?
・人件費が安くなるので行政は財政難だから民営化したいの?
・新聞などに載っているのをみたことがあるが、他人事だと思っていました。新聞では民営化されて良くなったように書いていましたが、現実的に考えると保育士さんが入れ替わるのは大きな問題ではないの?
・時期はいつなの?
・委託先はどの様に決めるの?
・最終何園民営化にするの?
・急いで民営化にする必要があるの?
・市の考える「保育の質」とは何なのか明確にすべきではないの?
・子どもは大人の都合でどうなってもいいの?
もし、ご自分の子どもが通っている保育所が民営化対象園であればどの様に思われますか?
子どもの事を一番に考えると、きっと、民営化に対しての不安が浮かび上がってくるのではないでしょうか。「民営化に関係ない園だから」とか「私立園だから」とかではなく、宝塚市民として、将来を担う子どものことをもう一度考えていきましょう。
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